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GPD WINでSteamのゲームを遊ぶ(3/終): LUFTRAUSERS、Spelunky、Downwell、Portalほか

1回目2回目で指標指針のたぐいが早くも出尽くしたので「これ以上ゲームごとに個別の話をしてもなあ」と思っていたら、いつのまにか手元のマシンが動かなくなり、本当に後継機(GPD WIN 2)が出てしまったりなどしました。

今回はGPD WIN氏の供養がてら遊んだゲームのうち何本かの話をちょっとします。

評価ポイント

GPD WINの「プロセッサがAtom Z87xx」「L3R3はあるけど押せない」「疑似マウスとゲームパッドはスライドスイッチでの選択式」、それと何より「携帯機である」ということを踏まえ、下記の点をマルバツサンカクくらいの粒度で見ました。

  • 軽快さ(Atomでも軽いゲームかどうか)
  • 入力機器の適合度(ボタンが足りなかったりL3で走ったりR3で殴ったりしていないか)
  • 起動後のパッド認識(マウスモードで起動しちゃった後にモードを切り替えて操作できるか)
  • Steamクラウド(セーブを同期できるか。また余計な設定まで同期しないか)

軽快さの目安は「Portal2(25fps前後)くらい重くてアクション要素のあるゲームは諦めろ」、入力機器の目安は「L3・R3を使うゲーム全般と、十字キーを海腹川背くらい酷使するゲームは諦めろ」と思っています。

おすすめ: LUFTRAUSERS

共産主義国の戦闘機パイロットとなって自機の武装・機体・推進機器をカスタマイズし、敵国の艦船や戦闘機、飛行船などを破壊しては無限に死んでゆく2Dシューティングゲームです。

操作は十字キーとショットボタンのみ、プレイヤーの耐久力はだいたい即死、1プレイは10秒から体感3分くらい、無限のリトライの中で腕前と確率のクロスポイントを高めてゆくタイプの遊び味。

自機の形態によってメインテーマのアレンジが細かく変わるのがよいですね。おかげで別売のサントラにはトラックを分割したおまけデータが入っているらしいです。

ドットドットしつつセピア調(モノクロ液晶のイメージも入ってるだろうか)のグラフィックはGPD WINの小さい画面によく合っています。左スティックとワンボタンで完結するシンプルな入力形態のためパッドにも違和感はなく、リトライ前提のゲームデザインと合わせて、ザクザク遊んでザクザク死ねるタイトルだと思います。

  • 軽快さ: ○
  • 入力機器: ○
  • 起動後のパッド認識: ○
  • Steamクラウド: ○(同期されて困る設定がない)

ステージが「普通」と「難しい」の2つしかない、リトライ前提とはいえ運の要素が大きい、ミサイルが異常に弱い、ハードモードがハードすぎるなどゲームとしては微妙な点もありますが、GPD WIN観点でのシステムまわりと操作体系は完璧です。ハードにフィットしているという点に関して言えば満点に近い。

条件付おすすめ: Spelunky

スペランカーより強く、スペランカーよりそこそこ色々なことのできる(買い物とか)探検家が、自動生成マップな洞窟を進んでゆくローグライクアクションです。爆弾も銃も落下死も出てきますがスペランカーとは意外と似ていません。

GPD WINを買う前から時々遊んでいますが、腰を据えてやっておらずまだクリアできていません‥‥。

十字キーを使わなくてよく、またスティックの押し込みが無く、ボタンのリマップも可能。海腹川背シリーズほど繊細な操作も要求されないのでインプットは概ね問題ないでしょう。

  • 軽快さ: ○
  • 入力機器: ○
  • 起動後のパッド認識: ○
  • Steamクラウド: ×

よく動くし面白いタイトルなのですが、図鑑などのアンロック要素があるなかでSteamクラウドでの同期が一切ないのが惜しいですね。あとXBLA版にあった日本語リソースが無い。

かといってクラウド同期が無いという欠点を以って携帯Spelunky体験を諦めるのもそれはそれで惜しいので、条件付で良しとしたい気持ちです。まあ出てから時間が経っていて評判の良いゲームなので、GPD WINを持ってるような人には今更だと思いますが‥‥。

条件付おすすめ: Downwell

(本体が故障したためスクリーンショットはGPD WIN 2で撮影しました)

下向きにショットの出る兵器「ガンブーツ」を履き、深い深い井戸を降りてゆく縦スクロールアクションゲーム。スマートフォン版もリリースされています。

横移動とワンボタンというシンプルな操作体系(ジャンプとショットが同じボタン!)なので、GPD WINのパッドでもあまりつらくなりません。

‥‥が、解像度が悪いのかドライバが悪いのか全画面表示ができないことには注意したい。一度全画面にすると、その場の勘で戻せなければUserProfileから設定ファイルを直接書き換えることになります。

  • 軽快さ: △(ゲームスピードが少し遅くなってるように思う)
  • 入力機器: ○
  • 起動後のパッド認識: ○
  • Steamクラウド: ×

Steamクラウド非対応ですが、アンロック要素もそんな厚くないので同期が無いなら無いでいいか、というスタンスで。クラウドに合流しない体験があってもいいかなあと思えるゲームです。それだけにフルスクリーン非対応はちょっと惜しいのですが‥‥。

シンプルな中に優れたアイデアとチューニングの光る良くできたタイトルなので、60fps出る環境で遊んでみてほしいという気もします。

意外と遊べる: Portal、Portal 2

Half-Lifeのスピンオフとしても有名なタイトルですが(と書いておいてすみません Half-Lifeは未経験です‥‥)、アパチャー・サイエンス社の研究施設で目を覚ましたプレイヤーは、空間を繋ぐポータル・ガンを使った実験を課せられるというパズルゲームです。写真はPortal 2のグラフィックス設定。

どちらのタイトルも大体20-30fpsの間を行ったり来たりなものの、シビアなアクションを要求されないので結構遊べます。先に挙げたように個人的には「我慢できなくもない」の限界がPortal 2あたりにあるんじゃないかと見積もっていまして、一部で動くと言われているSkyrimあたりはボタンやアクション要素も含めて個人的にはギリギリアウトな体験でした。

おそらくmicroSDにインストールした時に限ると思いますが、1も2もステージの切り替わりのタイミングで、レコードの針が飛ぶような音声の繰り返しを伴う数秒間のフリーズが発生します。

  • 軽快さ: △(20-30fps、microSDへのアクセスに引っ掛かりあり)
  • 入力機器: ○
  • 起動後のパッド認識: ○
  • Steamクラウド: 〇(グラフィックス設定は同期対象外でうれしい)

おすすめしない: SMASHING THE BATTLE

クラッカーによって占拠されてしまった高層ビルを舞台に、いち作業員がパワードスーツを着て脱出を目指すという触れ込みのゲーム。

まあパワードスーツといってもこんなんなので、あまりシリアスになりすぎずに作業ロボット相手に無双!! していく感じのタイトルです。無双的なタイトルが意外とチマチマしているのと同様、本作にもプチプチシート潰し的な単調な作業感はどうしても付きまとうのですが‥‥。

設定自体は煩雑ですがデフォルトでボタンも足りているし、全体的にはどうにかゲームにはなっている感触です。ランチャーより前にXInputモードに切り替えていないとパッド入力が完全に無視されるのもちょっと面倒。

  • 軽快さ: △(25fps前後。なんとかゲームになる)
  • 入力機器: ○
  • 起動後のパッド認識: ×(ランチャー起動前からXInputにしないとダメ)
  • Steamクラウド: ×(非対応)

減点法めいてしまってゲームに対してちょっと申し訳ない気持ちもありますが、「激しいアクションでほぼ常時30fpsを切る」「ブートストラップを起こす前からパッドをXInputに切り替える必要があり、かつグラフィックス設定は毎回『Fast』に変えないといけない」「成長要素やギャラリーなどアンロック要素のあるゲームでSteamクラウド非対応」が重なっていると、わざわざ携帯機でやらなくてもいいか‥‥となってしまう。

システムが手厚いか、30fps以上の軽快なアクションか、どちらかで突き抜けていれば遊びやすいんだけどなあと思います。ゲームが悪いわけではなく、ギリギリでこのハードには向いていない感じ。

おすすめしない: Euro Truck Simulator 2

今回の動かない枠。卓上運ちゃん体験にはちょっと味はありますが、思い切って解像度を下げないとまともなフレームレートに到達しないので厳しいです。ネイティブ未満の解像度で動くというのを「遊べる」と表現したくないところがある。

あとボタンが足りません。キーボードがあるのだからして何とか行けるには行けると思いますが、個人的にはアナログトリガのないコントローラで車シミュはちょっと。

  • 軽快さ: ×
  • 入力機器: ×
  • 起動後のパッド認識: ○
  • Steamクラウド: ○(グラフィックス設定は同期対象外)

駐車で荷台接合部と心を折ってくれたりなどゲーム自体はとても良いものなので、まともなハードで遊ぶのがいいですね。

起動しない: PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS

ドン勝さんはAtomマシンでは起動しませんでした。試す方が悪い。