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Fx Kanji Mod ドキュメント

画像をペタペタ貼ったドキュメントをリポジトリに入れるのもためらわれたのでblogに置きます。

目次

これはなにか

Android端末F(x)tec Pro1および後継のPro1-Xのキー設定に追加・変更を行う拡張キーボードレイアウト(Key Character Map)ファイルです。

配布サイト

play.google.com

github.com

Google Play Storeか、GitHubのReleasesに置いているapkファイルからインストールできます。

設定方法

インストールすると、Fx Kanji Modパッケージとして以下の9配列が追加されます(2023年現在)。

  • Pro1
    • F(x) Kanji Mod [Pro1][FxQwerty]
    • F(x) Kanji Mod [Pro1][FxQwerty][Fn+Tab調整]
    • F(x) Kanji Mod [Pro1][MetaKey]
    • F(x) Kanji Mod [Pro1][MetaKey][Fn+Tab調整]
  • Pro1-X
    • F(x) Kanji Mod [Pro1-X][FxQwerty]
    • F(x) Kanji Mod [Pro1-X][FxQwerty][Fn+Tab調整]
    • F(x) Kanji Mod [Pro1-X][MetaKey]
    • F(x) Kanji Mod [Pro1-X][MetaKey][Fn+Tab調整]
  • Pro1, Pro1-X共通
    • Device default(カラのマッピングです。適用することでデフォルトキーボードと等価になります)

(画像が古くてレイアウト名が少し違いますが……)

同梱しているアプリケーションから「物理キーボードの設定」を開く、または「設定 → 言語と入力 → 物理キーボード」を開いて機種名の行をタップすると、任意の物理キーボードレイアウトを追加・選択できるようになります。お使いの機種に合った名前のレイアウトを追加・選択してください。

マッピング内訳

インストールされるレイアウトは基本的に「FxQwerty」「Metakey」の2種類に「Fx+Tab調整」のオプション有無がついたものです。これらについてPro1無印のレイアウト画像を使って説明します。

ベース [FxQwerty]

Slion氏によるFx Qwertyをベースに、Symキーの半角/全角への置き換えなど細部の調整を行ったキー配列です。

ベース [MetaKey]

上記に加え、Fx LogoキーのMETA_LEFT(ボイスアシスタント)への置き換えなど更に微調整を行ったキー配列です。Androidの基本機能「キーボード ショートカット ヘルパー」が有効になります(Fxキー + 画像の赤字)。

オプション [Fn+Tab調整]

Fn+Tabを押した際の、タスク切り替え画面の動作を変更します。

Fnを押したままTabを2回押したとき、このオプションが無い配列ではタスク切換え画面を閉じますが、調整版では順繰りに次のタスクへと移動します。

内部的にはFnキーと関連するコンビネーションを全て右Altと入れ替えることで実現しています。つまりFn+Tabの挙動がAlt+Tabに置き換わっているということです。環境や設定によっては、キーマップソフトやIMEなどの挙動を巻き込む可能性があります(例えばこのオプションでのみ、Google日本語入力起動中にFnで絵文字パネルが開きます)。

主な機能追加

記号入力のShiftコンビネーション化

Pro1(Pro1-X)のデフォルトの記号入力スタイルはPCキーボードと少し違い、数字キーや記号キーをShiftと一緒に押しても記号にならず、Fnキーのコンビネーションを必要とします。

Fx Kanji Modでは、Shiftと数字・記号の組み合わせでほとんどの記号を入力できるように拡張し、使い勝手をPCキーボードに近付けます。

[Sym] 半角/全角キーへの置き換え

先に挙げた配列表の画像の通り、すべてのレイアウトでSymキーは「半角/全角 漢字」に置き換わっています。IME起動中に押すことで、対応している環境では入力モードが切り替わります。

  • 作成時点で対応を確認
    • Google日本語入力
    • ATOK 買い切り版
    • ATOK Passport PRO
  • 非対応を確認
    • GBoard(通常通りShift+Spaceを使ってください)

[Esc] Backキーへのフォールバック

Esc刻印のキーはEscapeとして動作しますが、アプリケーションがEscに反応しない場合はBACKキー(戻る)として入力されます。

[Fn] PageDown/Up、Home/End

Fnキーとカーソルとの組み合わせに、ノートPCライクなPageUp/PageDown/Home/Endを追加します。多くのノートPCと同様のスタイルなので慣れやすいと思います。

[FxLogo] or [Ctrl+Fn] ファンクションキー、音量、メディア操作

F1-12、音量調節、再生・停止などをキーボードに追加します。FxQwerty配列ではFxロゴキー、MetaKey配列ではCtrl+Fnとの組み合わせに割り当てられています。

ただしF5とF6については画面クローズ・画面オープン動作が連動・優先するため、押すとソフトキーボードのオンオフが行われ画面が90度回転するはずです。英字カタカナ等の変換操作はCtrl+U/I/O/Pを使うのが無難かもしれません。

[Alt] デッドキー、戻る/進む

Altは一部記号に対してデッドキー(AltGr)として機能し、特殊な文字や記号を入力します。

また、内部でFnとAltをスワップするオプションの都合上、Alt+左右カーソルキーは明示的に戻る(BACK)と進む(FORWARD)に割り当てられます。

[FxLogo] アプリケーションショートカット

[FxQwerty]

FxQwerty配列ではFxロゴ(内部的にはHomeから右Altへのリマップ)との組み合わせとして、KEYCODE_EXPLORERなど汎用アプリケーションの起動するキーを独自に定義しています(参考:キーボード デバイス  |  Android オープンソース プロジェクト  |  Android Open Source Project)。

[MetaKey]

MetaKey配列ではFxロゴがHomeからMETA/虫眼鏡キーへとリマップされ、Androidシステムに定義されたキーバインドによって一部のOS操作やアプリケーションの起動などができます。

物理キーボードの設定から確認できる、「キーボード ショートカット ヘルパー」の虫眼鏡キーがこれにあたります(未記載のショートカットとして、Ctrl+Fn+Sでのスクリーンショット撮影などがあります)。

[Fn][Alt] バックライト制御

Fn+Spaceでキーボードライトが点灯します。これは画面オープンのイベント(F6)と等価です。

また、Alt+Sym(半角全角)をPOWERに割り当てているため一応キーボードからWake/Sleepできます。

補足

キーの組み合わせに任意のアプリや動作を割り当てたい

複数キーを監視して動作を割り当てるアプリを併用すれば、内容次第では可能です。

例えばKeyboard/Button Mapperは複数キーの押下や長押しを拾えるので、Blackberry KEY2のSpeed Keyに近い操作を実現できるのではないかと思います。

[ESC][半角/全角]など、単体のキーで画面を点灯したい

おそらく根幹のキーレイアウトを書き換える必要があります。私も実践していないのとユーザーデータの消失リスクを伴うのでヒントに留めますが、LineageOSへの入れ替えやカスタムリカバリによるシステムファイル書き換えなどを検討してみてください。Generic.klを操作できる場合、WAKEまたはWAKE_DROPPEDの追記で対応できる可能性があります。