画像をペタペタ貼ったドキュメントをリポジトリに入れるのもためらわれたのでblogに置きます。
目次
これはなにか
Android端末F(x)tec Pro1のキー設定に追加・変更を行う拡張キーボードレイアウト(Key Character Map)ファイルです。
配布サイト
Google Play Storeか、GitHubのReleasesに置いているapkファイルからインストールできます。
設定方法
インストールすると、Fx Kanji Modパッケージとして以下の9配列が追加されます。
- F(x) Kanji Mod[FxQwerty]
- F(x) Kanji Mod[FxQwerty][記号Shift]
- F(x) Kanji Mod[FxQwerty][Fn+Tab調整]
- F(x) Kanji Mod[FxQwerty][記号Shift][Fn+Tab調整]
- F(x) Kanji Mod[MetaKey]
- F(x) Kanji Mod[MetaKey][記号Shift]
- F(x) Kanji Mod[MetaKey][Fn+Tab調整]
- F(x) Kanji Mod[MetaKey][記号Shift][Fn+Tab調整]
- F(x)tec Pro1 Qwerty - Default
同梱しているアプリケーションから「物理キーボードの設定」を開く、または「設定 → 言語と入力 → 物理キーボード」を開いて機種名の行をタップすると、任意の物理キーボードレイアウトを追加・選択できます。
マッピング内訳
ベース [FxQwerty]
Fx Qwertyをベースに、Symキーの半角/全角への置き換えなど細部の調整を行ったキー配列です。
ベース [MetaKey]
上記に加え、Fx LogoキーのMETA_LEFT(ボイスアシスタント)への置き換えなど追加の調整を行ったキー配列です。Androidの基本機能「キーボード ショートカット ヘルパー」が有効になります(画像の赤字)。
オプション [記号Shift]
Shiftと数字・記号の組み合わせで、黄色(Fn)で刻印されている記号を入力できるようになります。
オプション [Fn+Tab調整]
Fn+Tabを押した際、タスク切り替え画面の動作を変更します。
Fnを押したままTabを2回押したとき、このオプションが無い配列ではタスク切換え画面を閉じますが、調整版では順繰りに次のタスクへと移動します。
内部的にはFnの割り当てを全て右Altとスワップし、Fn+TabをAlt+Tabに置き換えることで実現しています。このため環境や設定によっては、キーマップソフトやIMEなどの挙動が変わる可能性があります(例えばこのオプションでのみ、Google日本語入力起動中にFnで絵文字パネルが開きます)。
主な機能追加
[Sym] 半角/全角キーへの置き換え
配列表の画像の通り、すべてのレイアウトでSymキーは半角/全角 漢字に置き換わっています。IME起動中に押すことで、対応している環境では入力モードが切り替わります。
- 作成時点で対応を確認
- Google日本語入力
- ATOK 買い切り版
- ATOK Passport PRO
- 非対応を確認
- GBoard(Shift+Spaceで代替可)
[Esc] Backキーへのフォールバック
Esc刻印のキーはEscapeとして動作しますが、アプリケーションがEscに反応しない場合はBACKキー(戻る)として入力されます。
[Fn] PageDown/Up、Home/End
Fnキーとカーソルとの組み合わせに、ノートPCライクなPageUp/PageDown/Home/Endを追加します。
[FxLogo] or [Ctrl+Fn] ファンクションキー、音量、メディア操作
F1-12、音量調節、再生・停止などをキーボードに追加します。FxQwerty配列ではFxロゴキー、MetaKey配列ではCtrl+Fnとの組み合わせに割り当てられています。
ただしF5とF6については画面クローズ・画面オープン動作が連動・優先するため、押すとソフトキーボードのオンオフが行われ画面が90度回転します。英字カタカナ等の変換操作はCtrl+U/I/O/Pを使うのが無難かもしれません。
[Alt] デッドキー、戻る/進む
Altは一部記号に対してデッドキー(AltGr)として機能し、特殊な文字や記号を入力します。
また、内部でFnとAltをスワップするオプションの都合上、Alt+左右カーソルキーは明示的に戻る(BACK)と進む(FORWARD)に割り当てられます。
[FxLogo] アプリケーションショートカット
[FxQwerty]
FxQwerty配列ではFxロゴ(内部的にはHomeから右Altへのリマップ)との組み合わせとして、KEYCODE_EXPLORERなど汎用アプリケーションの起動するキーを独自に定義しています(参考:キーボード デバイス | Android オープンソース プロジェクト | Android Open Source Project)。
[MetaKey]
MetaKey配列ではFxロゴ(内部的にはHomeから左Metaへのリマップ)との組み合わせを特に指定しない代わりに、Androidシステムに定義されたキーバインドによって一部のOS操作やアプリケーションの起動などができます。
物理キーボードの設定から確認できる、「キーボード ショートカット ヘルパー」の検索キーがこれにあたります*1。
[Fn][Alt] バックライト制御
Fn+Spaceでキーボードライトが点灯します。これは画面オープンのイベント(F6)と等価です。
また、Alt+Sym(半角全角)をPOWERに割り当てているためキーボードからWake/Sleepできます。
補足
キーの組み合わせに任意のアプリや動作を割り当てたい
複数キーを監視して動作を割り当てるアプリを併用すれば、内容次第では可能です。
例えばKeyboard/Button Mapperは複数キーの押下や長押しを拾えるので、Blackberry KEY2のSpeed Keyに近い操作を実現できるのではないかと思います。
[ESC][半角/全角]など、単体のキーで画面を点灯したい
おそらく根幹のキーレイアウトを書き換える必要があります。私も実践していないのとユーザーデータの消失リスクを伴うのでヒントに留めますが、Linage OSやカスタムリカバリによるシステムファイル書き換えを検討してみてください。Generic.klを操作できる場合、WAKEまたはWAKE_DROPPEDを追記できればいいはずです。