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マイナー端末でスクストを遊ぶ

この記事はスクールガールストライカーズ2 Advent Calendar 2023の17日目です。

気付けばあっという間に年の瀬まで来てしまったので、ここ1年半くらい常用しているスマートフォンらがスクストで若干一般的でない動きをするという話をしつつ、今までblogにしていなかった分の買い物の報告のようなこともします。

Unihertz Titan Slim

Titan Slim - 新しいスリークなQWERTYスマートフォンwww.unihertz.com

中華メーカーUnihertzから昨年発売されたQWERTYキーボード搭載スマートフォン。

以前このblogで紹介したTitan Pocketのマイナーアップデート版のような機種で、同社のキーボード付き端末としては3作目になります。形状はBlackBerryシリーズ最後の商品BlackBerry KEY2に似ていますが、特に関係はありません。

搭載プロセッサのMediatek Helio P70は4~5年前の市場投入時点でロー寄りのミドルレンジだったような代物ですから、ゲームが動くことは期待しない方がいいでしょう。軽量なスクストですらチュートリアル~序章あたりの戦闘シーンの時点でモタツキが目立ち、高速モードで探索を回すだけでもフレームスキップばかりで何が起きているか分かりづらく、はっきりいって体験は劣悪です(Titan Pocketより悪くなってる気がするのは気のせいか、それとも画面解像度の差か?)。

画面レイアウトとしては横向きに起動するので、15:9(1280x768)の画面をほとんどいっぱいに使えます。

ただ、横向きに起動するということは勿論……。

名前などの入力時にはちょっと頑張らねばならんということですね(なお画面の汚れのように見える黒いスジは、落下によるドット欠けです)。昔のiPhoneなみに小さい画面で横向きのソフトキーボードを出すか、90度傾いてるハードウェアキーボードで何とかするか。

以前取り上げたQWERTYスライダーのF(x)tec Pro1だったら初めから横向きなので困らないのですが、この辺りはまあ縦の時の使い勝手とトレードオフですね。

全体としては5GやFelicaに非対応、BluetoothとWi-Fiの挙動がきわめて不安定、キーボード表面のタッチスクロールセンサーの劣化が早い、などなど決断的な割り切りと手当てを必要とする端末ですから(この辺の欠点は全て前世代Titan Pocketと同じなのが泣ける)、「物理キーボードでローマ字入力のできる縦型スマートフォンとしては、ほぼ唯一最新の機種である」という一点を購買理由にする人しか買ってはいけないし、そういう人は多分とっくの昔にKickstarterに出資しているであろう物体です。

ただ個人的には、前回Titan Pocketの正方形ディスプレイはアプリケーションときわめて相性が悪い、せめて16:9になってほしいと思っていた通りのものが出たという点で、満足度は意外とかなり高いとこにあります。なんなら筐体も処理性能もそのままでいいから、とにかく接続性と安定性さえマトモになってくれればと切に思う。

余談ですが、背面がホールド感を損なうほど異常にツルツルテカテカしているので何らかのスキンシールを貼ると具合が良いです。

Microsoft Surface Duo 2

www.microsoft.com

Microsoft SurfaceなのにWindowsではなくAndroid。フォルダブルというよりは2画面ファブレット(※タブレットとスマートフォンと中間くらいの大きさの端末のこと)といった趣の端末で、ようするに畳んでいてもデカいし、広げると更にデカい折り畳み端末です。

ざっくり言うと、広げた状態の面積がiPad miniに匹敵します(PC Watchのレビューに比較画像が上がっている)。これが半分になったところでカバーディスプレイもないし、持ち歩いてサッと使うには厳しいんじゃないかと思う人も居ると思います。かくいう私もそうなので上記のTitan Slimと2台で回している。

Duo無印と合わせて2年使ってきた結論として、使い勝手はGalaxy FoldやPixel Foldあたりのフォルダブルフォンとは根本的に異なるというところがありますね。

Surface Duoシリーズには

  • 縦横比3:2のディスプレイを2枚貼り合わせても大体3:2の縦横比である
  • 縦横比3:2は縦にしても横にしてもまあまあ情報量の大きい比率である

という思想があり、あくまでスクリーンが2枚あることを前提にインターフェースが組まれているので、スクストなどの横画面固定アプリも仮想スクリーンを縮小してそれらしく分割表示してくれます。

通常のフォルダブルでの大きな1枚のスクリーンを基本とするスタイルとは違い、Surface Duoは2枚のスクリーンを片面ずつ使うことを重視し、そこを作り込んでいるわけです。

端末を回しても、ほとんどのアプリで再起動無しに追従してリサイズしてくれる。

ゲームの同時起動も勿論できます。搭載プロセッサのSnapdragon 888は型落ちですが一応当時のハイエンドなので、今も重量級タイトルでなければ大体何とかなると思います。こうなるとアプリ個別の音量コントロールが無いのが惜しまれますが……。

ただ、課題は幾つかあって、

スクリーンが2枚あることを前提にインターフェースを組んだということは、1個のアプリを両側に映すことをあまり想定していないということでもあります。可能ではあるのですけど。

Surface Duo 2の2枚のスクリーンの中間、その隙間には仮想の無効領域といったものが存在していて、これにより上の画像のサトカの顔は分断されて離れるのではなく、黒線の向こうに "隠れる" ような挙動になっています。……おわかりいただけるでしょうか? Touch ScreenのSも、割れるのではなくディスプレイの隙間に落ち込んでいるのです。

これによりスクリーン間の距離を正確にできる代わりに、まるで実際の本のような "ノド" を備えてしまったのがSurface Duoシリーズのレビュアーや購入者から一生叩かれている点です。せめてオンオフできるようにしろ(できればアプリ毎に)、と言われ続けていますが、Microsoftとしては無効領域をアプリに通知するAPIは用意したからソフトウェアベンダーが各自対応してくれというスタンスなのでしょう。無理があるよこんな電話を作ってるメーカーは他に居ねえし客も誰も買ってねえんだから。

そしてもう一つ、これがスクストにとっては大きな問題なのですが……。

おわかりいただけただろうか……。火山の煙に、二郎系ラーメンのどんぶりともやしが……くっきりと浮かび上がっているのだ!

どういうことかというと、どうもスクストのエンジンとSurface Duo系Android 12の組み合わせに限り(?)、エフェクト用の単色スクリーンが正常に初期化されていないようです。これは1画面だろうが2画面同時利用だろうが、隣がホーム画面だろうが他アプリだろうが、状態に関係なく発生します。

要するにメッセージウィンドウや煙表現、ちょっとしたトランジションなど、およそあらゆる半透明2Dサーフェスに対し、OSで設定した壁紙がうっすらと亡霊のように浮かび上がってくるわけです。恐るべき事態、恐るべき二郎たちと言えるでしょう(普段はこんな壁紙にしてないけど……)。

……というわけでスクスト相手には大きな問題を抱えつつも、Surface Duo 2も世間で言われているほど悪いやつでもないとは思っています。まあ開閉センサがバカで片側画面を勝手に消灯させる、閉じてる時と開いてる時でBluetoothの感度が大幅に変わる、シェルUIが不安定、左右の視野角とホワイトバランスがシビアなど不満点はだいぶあるし、誰かに薦めるかといったら6万以上は出すなくらいは言いますけど。

個人的にはKindleや漫画アプリの起動率が非常に高くて、紙で出ている(=中央のノド部分を意識している)漫画を読む分にはiPad miniより持ちやすく運びやすいビューア端末です。ちょっとした合間に読む漫画の体験は劇的に上がりましたが、そのために電話を2台持ち歩くのはどうかしていると思います。

おまけ

これはもう常用してない端末ですが。

背面にモジュールコネクターを備えるMoto Zシリーズ(廃番)なら、プリンターでスクショや公式サイト配布の壁紙をシールにしたり、プロジェクターでゲーム画面を壁に映したりできることをあとから思い出した(「スクストを遊ぶ」って言えるのか、これは?)。

eps-r.hatenablog.com

これも昔blog記事を書いてました。