不確かな「販売」と「出資」のあいだ、Makuakeの自主規制強化のこと

Sifu -師父-』良かったですね。『ダイナマイト刑事』のようなアーケードライクのアクションゲームをよりにもよって『SEKIRO』と掛け合わせ、更に「50くらいあるけど超早く減る残機」「ステージクリア時の残機の成績をセーブできる」と難にも易にも両極端の要素をぶち込んだ開発者の狙いは、幾つもの崖が建つピーキーな難易度曲線です。有限のリトライで斃れる主人公を無限のリトライで支えるプレイヤーが崖を行きつ戻りつ少しずつ超えるさまはゲームとの対話であり、それがつまり功夫(カンフー)なのでしょう。

今回はガジェットのクラウドファンディングまわりの近況です。

Makuakeがトラブル対策を強化したとのニュース

今年の1月、クラウドファンディングサイトMakuakeの売上高が上がったり利益が下がったりというニュースが流れていました。

www.itmedia.co.jp

利益面では、コンバージョンレート(CVR/来訪者のうち、商品購入などアクションしたユーザーの割合)が低下。商品と来訪者とのマッチングに課題があったとみている。

対策として、プロジェクトの設計をサポートするキュレーターや審査の人員採用を強化したことで人件費が増加。ユーザー体験の改善を図るべく、アプリを中心とした新機能開発も進めてきたという。

品質問題に揺れるマクアケ1Q決算、営業益74%減 「審査人員を強化」 - ITmedia NEWS

利益を下げそうな要因に対する素早いアクションとして、プロジェクトの品質やユーザーサポートを高めようと意気込みを発しているかのような記事になっていて、その姿勢は褒められるかもしれませんが……先にやるべきだったのでは? とは、どうしても思ってしまいますね。数字に表れ始めてようやくサポートを厚くする気になったのか。

実際この1月から3月あたりにかけて、Makuakeは新しい品質基準とプロジェクトの新しい選別方針を打ち出し「しっかりと説明をすること」「法令や倫理に抵触しないこと」「プロジェクトに新規性があること」といった姿勢を明らかにしていきます。そのままの言い方をすれば、「しっかりと説明をしない」「法令や倫理に抵触しかねない」「新規性の低い」プロジェクトがあったということでしょう。

つまりはMakuakeというサイトは、信頼と品質を軽視してきたのではないか。そのうえで2019年末の上場以来の2年以上「クラウドファンディング」という言葉を避けて「応援購入」に呼び替えてきたのは、不誠実だったのではないか……というのが今回の話です。

起こっていたこと幾つか

この手のトラブルは数年前から問題になり続けていて、たとえば商品が言っていた時期に届かない、謳っていた性能が出ていない、事前事後のトラブル対処能力がきわめて低い、あるいは輸入対象の商品の選び方にそもそも問題がある、といった話の枚挙に暇がありません。

界隈をまじめに追っていない私でも知っているようなインパクトある事例を幾つか抜粋して挙げておきます。

「10年間の集大成」の食洗機、実際に関与したのは1年くらい(2021年冬)

www.itmedia.co.jp

新たな「基本方針」の策定につながった直接の理由をITmediaは指摘しています。というか上の記事は今回のblogの主旨をだいたい先に言い終わっておられるのですが。

プロジェクトとしてはOEM(ODMじゃないか?)の超音波食洗機というものですが、以下のような問題がありました。

  • 商品紹介の画像で同じ製造元の他製品のものを使い回したため、「AliExpressやtaobaoでもっと安いのを見た」などのツッコミが多数
  • 製造元の開発期間(10年)と販売元の関与期間(1年くらい)を故意に混同し、長いほうの期間を宣伝に使った

Makuakeに限らず日本のクラウドファンディングでは自社開発 / OEM(製造受託) / ODM(設計受託) / 輸入の区別がよく曖昧にされており、「AliExpress(中国通販)で同じものを見た」などの突っ込みは行われがちです。

とはいえAliExpressなどより高い価格に関してはそれなりに擁護や同情の余地はあり、今回は電源・電波など日本向けの認証コストを販売者が支払っているとの説明で決着しています。実際これらクラウドファンディングには、本当に「海外のものを持ってきているだけ」でないところはあり、認証まわりのコストや販売側による品質チェックなどによって価格が上がるのは当然といえば当然です。

かれら販売者にしてみれば「認証を取るのは当然であって、そんなわざわざ表記しなくてもよいことを『本当に認証を取っているのか』などと指摘するのは揚げ足取りだ」などの言い分もあるでしょうが、ウソ・大げさ・まぎらわしいクラウドファンディングの惨状に客がいい加減うんざりしていることの表れでしょう。本件も開発期間に関してはウソと言われて仕方ありません。

「シルク生地」マスクを謳っていた商品が、実は化繊だった(2020年夏)

食洗機よりも更に詐欺寄りの話で、全国紙にも載った件なので結構知られているかもしれません。

mainichi.jp

www.sankei.com

2020年、疫病によってマスクが求められる中、Makuakeに限らず多くのクラウドファンディング仲介業者では、「絹生地」「シルク生地」「アイスシルク(絹)生地」を謳うマスクの輸入・販売をおこなうプロジェクトが多く立ち上がっていました。

全国紙の記事ではこれらプロジェクトの出資者を取材し、謳っていたものとは全く違うものが届いたというトラブルとして取り上げています。仲介業者を特定できるようには書かれていませんが、twitterなどでは規模や文言の一致から【抗菌】ひんやり素材の、1日中つけたくなる新感覚マスクを緊急生産!だろうと推測されていました。

毎日新聞アーカイブは有料化されましたが、その有料部分ではMakuakeかもしれない仲介業者からコメントを得て、

一方、仲介サイトの運営会社は取材に、「トラブルは企画者(業者)と利用者の間で解決してもらうのが原則。通販サイトとは異なり、企画が成立しないリスクもあることを理解して使ってほしい」と話す。

「絹マスク生産、提供」でCF、届いたのは化繊製輸入品 業者「だました認識ない」 | 毎日新聞

「あくまで場所を提供しているだけ」というスタンスを説明しています。Makuakeに限らずクラウドファンディングのプラットフォームは基本的にこの手の責任を取ることに対し消極的です。

女性は企画の内容を勘違いしたのかと思い、サイトを改めて確認すると、紹介文に記載されていた「絹」という表記はいつの間にか消えていた。サイトには他の支援者からの苦情が多数寄せられており、女性もメールで返金を要求。当初は返信はなかったが、「消費者支援機構に相談する」と粘り強く連絡を続け、出資金は幸いにも返金された。女性は「マスクは中国製の輸入品で、プロジェクトの紹介文も内容が変えられていた。CFへの信用はなくなった」と憤った。

500億円市場 急拡大する「クラファン」の光と影(2/2ページ) - 産経ニュース

産経の記事で興味深いのは、「プロジェクトの紹介文も内容が変えられていた」のあたりでしょうか。

note.com

こちらはちょうどアイスシルクのマスクを調査対象に、プロジェクトの紹介文を後から書き換えている実例の紹介。少なくともMakuakeとCampfireに関しては追記・変更は可能であり、後から「絹ではない」と追記されたプロジェクトが実際に複数あったのが分かります。

会社が破綻して進行中のプロジェクトが全部チャラ(2019年春)

www.itmedia.co.jp

副業アフィリエイターが脱サラして始めた物販事業「合同会社アスタイル」は、いくつかの輸入クラウドファンディングを同時に破綻させてしまったようでした。

被害者の会掲示板には破産説明会のレポートが上がっています。

[104] 最低な説明会

投稿者: 花鳥 投稿日:2019年 5月27日(月)11時50分45秒 sp49-98-133-252.msd.spmode.ne.jp 通報 返信・引用

質問されてたかた、お疲れ様でした。
もうなんともいえない。

参加は6名ほど

資金繰り悪化が1月から
1月中旬から資金繰り悪化

従業員は3人(正社員1人・パート1人)
内年末には代表以外退職

イビキトリーナは200台届いていたが発送せず
分割仕入れの為、300台ほど予定していたが
すべて届いておらず。

すでに届いていたものに関しても
弁護士に相談したら送るなと言われたとのこと

スマークは1月中旬に仕入れ予定のため
まだなにもしていなかったそう。

資金繰りの悪化と経営の能力のなさを
いいわけにしてたが・・・
クラウドファンディング
今後も開き直られたら終わりの案件増えそうだな

とりあえず大まかに・・・

今思うと経営者からの謝罪なかったな

[105] Re: 最低な説明会

投稿者: Sanza 投稿日:2019年 5月28日(火)09時49分20秒 om126133008026.21.openmobile.ne.jp 通報 返信・引用 編集済 > No.104[元記事へ]

参加された皆様、おつかれさまでした。

申し訳ないと思ってる顔は微塵もありませんでしたねぇ。
流石にニコニコはしてないけど、ヘラヘラしてる感じでした。

Bluetoothなど都合が悪い(?)件などは、「分かりません」や「担当外」で済ませてました。
あとは「自転車操業」で押し通してましたね。

イビキトリーナの200台は、分割で支払ったため支援者の全台分が中国から
入ってきてなかったそうです。
MAKUAKEから一括で金を受け取っておきながら、なんで分割支払いやねん!
で、200台は資産として売却されましたとさ。
スマークに至っては購入すらしておらず、会社の運用資金に回したと・・・
詐欺ですよねぇコレ。
あ、スマークは受付締め切り前に、既に経営は悪化していたのに
当時は行けるかと思って支援募集を締め切らなかった様な事を言ってました。

目的外で支援金を使用することが横領と何が違うのか、理解できません。

北崎くんはアスタイル以外に個人でも自己破産申請したそうです。
金額レベルでの債権者集会では珍しいのか、後ろに上記の個人請求の債権者集会が
控えてたので裁判官がしきりに時間を気にしてましたねw

これで、放免なんだからスゴいよなぁ。。

レポートがけっこう生々しいので付け加えることがあまりありません。記事や掲示板を読んでいくと、このような事態に対しても当初Makuakeは「出資者とプロジェクトオーナーは直接やり取りをしてトラブルを解決するべき」とのスタンスで、状況確認や返金などの介入には当初消極的だったのがわかります。

サイズ違いの返品をユーザー同士で行わせる業者(2021年春)

www.makuake.com

NASA宇宙服などにも使われている断熱素材」といった昭和じみた文言で宣伝されていた防寒具が、届かなかったり、シーズンをまたいで届いたり、サイズ違いが送り付けられたりと色々なトラブルを起こしていたそうですが、最も大きな問題はそのアフターケアにあります。

note.com

3.勝手に個人情報を第三者(別の購入者)へ漏洩している

これが一番問題だと考えます。
サイズ交換希望の場合、返送先として個人の自宅の住所が送られてくるそうですが
それは返送するサイズを希望する別の購入者の個人情報だそうです。
(複数名から証言あり)
明らかな個人情報漏洩です。第三者に同意なく個人情報を渡すことを認めた覚えはありません。

言っていることの意味が初めは分からなかったのですが、つまり「サイズを取り違えたユーザーAに、別のサイズを取り違えたユーザーBの住所氏名を教えた」ということです。サイズ違いの交換をさせるために!

個人情報流出とのお声について

サイズ交換の簡便化のため、一部のご支援者様の個人情報(名前・住所・電話番号)を他のご支援者様へ告知したことにより、53名のご支援者様の個人情報が漏えいいたしました。

現在は、このようなサイズ交換は停止しております。
このような不適切な個人情報の取り扱いをいたしましたことを、重ねてお詫び申し上げます。

【重要】返品先、返金等について 2021.05.13

やらかしはプロジェクト進捗ページでも公言されています。

もはや不適切というより非常識ですね。一瞬「ここまでのバカは予想外かもね」とMakuake側の担当者に同情してしまいますが、こんな輩に場所を平気で貸したプラットフォームがやはり「トラブルは出資者とプロジェクトオーナーの間で解決するのが原則」として責任を持ちたがらないのもどうかしています(多くのユーザーからクレームがついた結果、すったもんだの末に最終的にはMakuakeが金を出したようではある)。

そもそも輸入元の商品が詐欺だった(2019年夏~2020年秋)

eps-r.hatenablog.com

過去に当blogで取り上げた、「フルHDモバイルプロジェクターと謳っている商品(写真右)を輸入してみたら840x480解像度しかない詐欺の品物だったので、輸入商の尽力によって額面通りの性能の品を全く別のルートで調達することになった(写真左)」という事件もありました。

どちらかといえば日本ではなく本国の製造(製造ではない)業者が悪質だった例で、たまたま輸入商にトラブルを解決する能力があったのでどうにかなりましたが、それでも当初の納期から1年以上の遅延を要しエンドユーザーにとっておよそ悪い買い物体験だったであろうことは否めません。

転売屋気分のアマチュア業者が居るのではないか

総合すると問題はおおむね、以下のような業者ということになります。先に挙げた業者すべてがこれに当てはまるわけではないのですが……。

  • 中国のECサイト(AliExpressとか)で見るのと同じようなものを
  • ほとんどサポートを放棄して
  • サポートの薄さの割には高いマージンを乗せて売っている(あるいはマージンが低すぎて破綻する)

こうした性能の低い業者はどうして生まれるのか?

以前GREEN FUNDINGというサイトを中心にガジェット輸入系クラウドファンディングを調べたところでは、プロジェクト実行者の住所として固定の事務所ではなく、バーチャルオフィスや個人宅・集合住宅などで登記する業者、あるいは登記すらない業者がしばしば混じっていました(余談ですが、Makuakeを含む各社においては、品質第一を目指すならば、むしろ住所等は隠さない方が信用を得られるような気もしますね)。

特にトラブルを起こすプロジェクトに関しては、「個人の仕事か、個人並みに小さい法人の副業が多いんじゃないの?」と疑っています。先述の脱サラアフィリエイター上がりの合同会社アスタイルのように。

prtimes.jp

気づいた時にはすでに複数の情報商材屋や、はっきりと副業向けと言うオンライン講座があるくらいです。副業・在宅ワーク気分で中華ODMや輸入に手を出す人たちも、けっこうな割合で有り得るのではないでしょうか。

「応援購入」という新語と実態

「トラブルがあったにしても、クラウドファンディングってそういうものでしょ? 購入じゃなく出資でしょ?」

などの言い分は、この手の事例にはつきもので、「何があっても自己責任」「転んでも泣くな」……ひどい話にも訳知り顔のコメントが付くことがよくあります。

確かにMakuakeの業態はクラウドファンディング以外の何物でもありません。トラブルの責任の一端を出資者が負わねばならないのもその通りです(私もKickstarter、Indiegogoなどで出資者として仕様変更や中止に見舞われたことはありますし、納得しています)が、しかし特に上場あたりから前述のように「出資」を「購入」に置き換えようとしているのであれば、話が少し変わってきます。

彼らの動向についての記事がちょうどImpressにあったので紹介しておくと、

www.watch.impress.co.jp

2013年にサービスを開始したMakuakeは、その後2019年12月に上場。このタイミングでクラウドファンディングの「支援」という言葉を「応援購入」という言葉に切り替えた。

(中略)

ここ数年はMakuakeの期待通り、ECサイトに近い使われ方が主流になり始めたが、その結果として「一般的なクラウドファンディングのイメージとMakuakeの実態が異なりつつあある」(坊垣氏)。Makuakeの本質を伝えるための言葉が必要だと考えから、「クラウドファンディング」に変わる新たな用語を半年かけて検討。日本のクラウドファンディングに強かったという「寄付」の要素を「応援」という言葉に置き換えることで、「応援購入」という言葉が生まれた。

2019年12月の上場タイミングで応援購入という言葉を使用して以降、Makuakeでは「クラウドファンディング」という言葉自体は使わず、「Makuakeで買える」という直接的な表現が用いられている。「仕組みとしてはクラウドファンディングだが、我々としては『応援購入サイト』。メルカリをフリマアプリと言わないように、Makuakeもクラウドファンディングではなく、Makuakeという言葉がワーディングになればいいと期待している」(坊垣氏)。

「ECサイト化」するクラウドファンディング。変化する“支援”のかたち - Impress Watch

この通り、クラウドファンディングではなく「応援購入」というECサイトに近い概念で駆動するサイトであると言ってきたのがここ数年の彼らです。

上の記事ではECサイト化の流れを肯定的に分析し、

  • (開発でなく輸入であれば)プロジェクト開始から納品までのスケジュールは必然的に短くなる
  • 個人輸入の海外物流はトラブルの対応が大変。国内物流ならば問い合わせも手軽
  • 個人輸入は送料が高い。輸入業のクラウドファンディングならばまとめて輸入されるので送料が安い
  • 国内向け認証を取得したり、本国より遅れるぶん品質の高いロットを入手できる可能性がある

などと輸入商のメリットを列挙していますが……トラブル対応が、手軽ね……。

「在庫リスクを負わずに手軽に副業!」という気分で集まってきたAmazonマーケットプレイスの転売屋に毛の生えたような方々(※あくまで推測ですよ)が、まともにトラブルへの対処をしたり、国内向けの認証を取得したり、本当に出来ていたのでしょうか。時期と業者によってはACアダプタやWi-Fi/Bluetooth機器などの法的認証を通していたかすら疑われかねません。いやさすがにその手の事項くらいはチェックがあったと信じたいですが……。

個人的にも幾つか海外のクラウドファンディングに出資して物品を手に入れていますが、遅れつつもガジェットの量産を成し遂げられるくらいのプロジェクトであれば、物流の扱いを誤ることはあまりありません。むしろ先述の例のような素性も知れぬ零細輸入商たちが、紹介文でウソをついたり、商品の調達に失敗したり、送る品を取り違えたり、取り違えた品をユーザー同士で融通させるような常識知らずの真似をしてはいないでしょうか。

2020年5月頃から2021年の年末近くまでの1年以上ものあいだ、Makuakeの問い合わせページでは「サポート体制に余裕がありません」と明言されていました(2022年の初めには剝がされているが、「年末年始休業のお知らせ」を同じ枠で出していたので、下ろしたついでに諸共に消えただけなのでは? という気もする)。特に上場からの「応援購入」体制以後のトラブルの急増を裏付けているように思えます。

結論: 都合でセールとファンドを使い分けるな

結局Makuakeにせよ何処にせよ、場を提供してマージンを抜くのが仕事であって、プロジェクトの新規性や確実性・法令順守そして事前事後の諸々のトラブルの予防と対処などに出来れば関わりたくない(関わりたくなかった)ように見えてしまいます*1。こうした不干渉主義はKickstarterやIndiegogoなど海外のサイトにしても多かれ少なかれ同様ですが、ことMakuakeの「応援購入」という建前めいた言葉は、特に悪質ではないか。

ある一方では「アタラシイを『買える』応援購入サイトですよ」と危なくなさそうな響きに置き換えて宣伝し、ある一方では「遅延も破綻もありますよ、クラウドファンディングなんだからトラブルは当事者で解決してよ」と責任を放棄するのなら、それは出資と販売を都合のいいように使い分ける行為であり、クラウドファンディングという枠組み全体の信用を傷つけるだろうと思います。

今回の「品質基準」と「基本方針」によって、今までの不誠実さが是正されるならば、それ自体は悪いことではありません。意地悪な言い方としては「真っ当でない商売の利益によって上場して、2年以上経ってから上場企業らしい振る舞いを身に着けるのかよ」なんて気分があるのは上に散々書いた通りですが、気軽な応援購入ECサイトとして、今度こそ「フォーマルなチャレンジ」という相反する要素を立派にまとめ上げてほしいですね。

See also

lastline.hatenablog.com

出資・観察からの体感と国内外いくつかの例のピックアップ。「日本のクラファンは Aliexpress で検索しろ」は至言。

*1:「商品開発ではなく輸入なら固いだろう」と思っていたら輸入すら満足に出来ない有象無象が集まってきたという意味ではプラットフォームも被害者かも知れないが、有象無象を集まるに任せていた責任が無くなるわけでもない。